結論:働きながら合格する人の秘訣は「無理のないテンポ」と「速読」だ
「社労士の勉強をしたいけど、仕事と育児で時間がない」
これ、本当にしんどいですよね。
社労士試験は難関資格の一つです。試験範囲は広く、覚えるべき法律知識が膨大。一般的には「合格まで1000時間以上の勉強が必要」と言われています。
でも、です。
あなたがダメなのではありません。勉強時間が「捻出できない」のではなく、従来の「テキストを何時間もかけて読む」という勉強設計そのものが、忙しい社会人には合っていないだけなのです。
結論から言います。働きながら社労士に合格する人たちは、以下の3つの共通点を持っています:
- 毎日「細切れ時間」を使って、少しずつ進める(2〜3時間のまとまった時間を作らない)
- テキストを何度も読み返さず、要点をピックアップする癖をつけている
- 読む速度そのものを上げることで、限られた時間を最大限に活用している
この記事では、40代・会社員・子育て中の受講生が実際に実践している「一日のスケジュール」と、そこに組み込まれた「速読を使った勉強テンポ」をお見せします。
安心してください。「毎日10時間勉強しろ」みたいな鬼畜なスケジュールではありません。むしろ、無理なく継続できるからこそ、合格に辿り着く人たちの秘訣です。
社労士受験生が抱える「時間の絶望」の正体
社労士受験生の多くが「時間がない」と感じるのは、実は勉強そのものが長すぎるからです。
従来の社労士受験の進め方:
- 1冊のテキスト(300〜400ページ)を読むのに30時間かかる
- 覚えたはずなのに1週間後には忘れている
- だから「何度も読み返す」という無限ループに入る
- 結果、1周するのに3ヶ月以上かかる
- その間に仕事や家族の対応で気力が途絶える
- 「また明日からやろう」を繰り返し、試験日が来てしまう
あるあるですよね。あなたが「要領が悪い」のではなく、このテンポが社会人向きではないのです。
富山大学の研究では、読書の速度を上げるだけで記憶定着率が向上することが報告されています。つまり「遅く丁寧に読む」という一般的な勉強法は、実は定着率を落としている可能性すらあるのです。
社労士のような膨大な範囲を学ぶ試験では、この「読むスピード」がそのまま「合格までの時間」に反映されます。
働きながら合格した人の一日のスケジュール(実例)
では、実際に働きながら社労士試験に合格した受講生のスケジュールを見てみましょう。
この人は:
- 40歳・会社員(営業職)
- 既婚・子供2人(小学生)
- 帰宅時間:18時30分(残業あれば19時30分)
- 睡眠時間:6時間(23時30分就寝・5時30分起床)
| 時間帯 | 内容 | 勉強の工夫 |
|---|---|---|
| 5時30分〜5時45分 | 起床、朝食準備、身支度 | 脳が最も活性化している「黄金時間」の直後 |
| 5時45分〜6時10分 | 勉強時間①:前読み瞑想+テキスト要点読み | 1日5分の内声化除去トレーニング+社労士テキストの該当箇所を「視読」で流す(10ページを5分) |
| 6時10分〜6時30分 | 家族と朝食、子供を学校に見送る | 朝読みした内容を妻に「今日学んだこと」として30秒で要約(アウトプット) |
| 6時30分〜18時 | 仕事(営業活動・会議・ルーチン業務) | 昼休みに社労士関連の難しい単語を「スキマ学習」で復習(スマホで単語カード・5分) |
| 18時30分〜19時 | 帰宅、食事、子供と会話 | この時間帯は「勉強ゼロ」。家族時間を優先 |
| 19時〜19時30分 | 子供の宿題サポート・風呂 | このタイムスロットは勉強に使わない |
| 19時30分〜20時 | 勉強時間②:過去問演習 | 前日朝に読んだテキスト範囲に対応する過去問を5年分、20分で高速で流す(解く・解説を読む・記憶に残す) |
| 20時〜20時30分 | 妻と今日のできごとを会話、子供と読書 | このタイムスロットは家族時間 |
| 20時30分〜21時 | 勉強時間③:記憶の定着+明日の準備 | 朝・昼・夜で学んだ内容を「自分の言葉で書き出す」(1日の要点をA4紙1枚にまとめる)。翌朝に読むテキスト範囲を決めて、先読みする(3分だけ) |
| 21時〜23時30分 | 寝る準備・就寝 | 読書でリラックス(副交感神経優位で睡眠の質が上がる) |
一日の勉強時間の合計:およそ1時間20分
「え、それだけ?」と思うかもしれません。でも、この人は6ヶ月で社労士試験に合格しました。
秘訣は、細切れ時間を使い、そのタイムスロットを「無駄がない」ものに設計したことです。
この人が「短時間で合格」できた4つの工夫
このスケジュールを見ると、普通の「テキストを何時間も読む」という勉強法ではないことに気づくはずです。
では、どんな工夫が入っているのか。説明します。
工夫①:朝の「黄金時間」に視読で流す
起床直後の脳は、もっとも情報吸収率が高い状態(α波が出ている)です。この時間帯に「テキストを読む」のではなく「要点を見て、脳に流し込む」という視読の手法を使っています。
内声化(頭の中で読み上げながら理解する)をしないため、通常の読書の3〜5倍のスピードで進みます。10ページを5分で終わらせるのは、この「視読」があるから。
富山大学の研究では、1日5分の内声化除去トレーニングで読書速度が60%上昇することが報告されています。つまり、この朝の5分は、その日一日の「脳のスピード」を上げるための準備運動なのです。
工夫②:朝読み→昼復習→夜演習のサイクル
記憶定着で最も効果的なのは「何度も読む」ではなく「思い出す回数」です(バデュー大学研究)。
このスケジュールでは:
- 朝:テキストで「初めて目にする情報」を流す
- 昼:単語カードで「思い出す練習」をする
- 夜:過去問で「実際に使ってみる」
この「思い出す回数」を3回にするだけで、記憶定着率は跳ね上がります。読む回数ではなく、思い出す回数を増やす設計になっているのです。
工夫③:夜に「自分の言葉で書く」という出力
学んだことを記憶に定着させる最強の方法は、アウトプットです。特に「自分の言葉で説明する・書く」という行為は、脳がその情報を「自分が使える知識」として認識し始めます。
この人は毎晩、その日学んだ内容を「A4紙1枚の要点」にまとめています。この作業は15分ですが、脳の中では「理解→整理→言語化→記憶への統合」という複合的な処理が同時に起こっています。
アクティブラーニング(知識を実際に使う)の定着率は、インプットだけの7倍だと報告されています。つまり、夜の15分の「書き出し」は、朝の45分の「読み」と同等かそれ以上の価値を持っているのです。
工夫④:家族時間を「勉強の敵」にしない設計
このスケジュールを見ると気づくことがあります。帰宅後19時〜20時30分は、完全に勉強から外されています。
なぜか。
社会人が続かない最大の理由は「罪悪感」と「疲弊」だからです。家族の時間を削って勉強していると、無意識のうちに「自分は家族より勉強を優先している」という罪悪感が生まれます。そこから逃げたくなり、結局勉強を続けられなくなる。
一方、このスケジュールでは、帰宅後は家族時間を優先させています。むしろ、朝と夜の限定的な時間だけ集中するので、その時間の「質」が高まります。
また、妻や子供に「朝学んだこと」を話す・家族の読書時間を設ける、というように「家族巻き込み型」の勉強設計になっています。勉強が家族の敵ではなく、家族で支える「家族のプロジェクト」になるのです。
「細切れ時間」を最大化するための3つの準備
このスケジュールを真似するには、事前準備が重要です。いきなり朝5時45分から勉強しよう、と思っても、準備がなければ続きません。
合格者たちが実際にやった「準備」を3つ紹介します。
準備①:テキストを「流し読み用」に再編集する
通常、社労士テキストは「1冊400ページ」が標準です。これを毎朝5分で読もうとすると、まず物理的に不可能です。
合格者たちは、購入したテキストを以下のように加工しています:
- 各法律の「要点」だけを、自分のルール(図解・色分け・キーワード)で別紙に抜き出す
- 1日に読む範囲を「朝5分で読み切れる量」に逆算して決める(目安:見開き2ページ)
- 朝に読む前に、前夜に「見出し3行だけ」を先読みする(ブレインダンプ:脳が準備モードになる)
この準備に1〜2週間かかりますが、その後の「細切れ学習」の質が変わります。
準備②:昼休みの「スキマ学習」用ツールを作る
前のスケジュール表では「昼休みに単語カード」と書きました。これも事前準備です。
合格者たちは、以下のような「持ち歩き教材」を自分で作っています:
- スマホアプリ(Anki、Quizletなど)に「その週に学ぶ範囲の問題」を入力
- または、カード型の単語帳を「4冊に分ける」(月ごと)
- 朝に読んだ範囲から「今日の3つの重要キーワード」をスマホのメモに書き、昼に見返す
5分のスキマ学習でも「何を復習するか」が明確だと、脳は効率よく記憶を定着させます。ダラダラ単語帳を眺めるのではなく、「今日の3つのキーワード」に絞ることが重要です。
準備③:夜の「書き出し」を時短化する
前のスケジュール表では「自分の言葉で書き出す(15分)」と書きました。でも実際には、毎日ゼロから書き出していません。
合格者たちは、以下のようなテンプレートを用意しています:
- 用紙の上部に「今日学んだ法律名」と「学習日」を記入
- 中央に「3つの重要ポイント」を箇条書き
- 下部に「この法律が実務で使われるケース」を自分の想像で書く
このテンプレートなら、毎日15分で完成します。また「実務でのケース」を想像することで、脳は「これは試験に出そう」という優先度判定を始めます。
速読がなければ、このスケジュールは成立しない
ここまで読んで、気づくことがあります。
このスケジュールの核は「朝5分で10ページを読む」という部分です。
通常の「内声化しながら読む」読書法では、10ページを5分で読むのは不可能です。1ページあたり30秒ですが、通常の読書速度は1分200〜400文字(内声化があるため)。10ページ(約3000〜4000文字)なら、最低でも10分以上かかります。
では、なぜこの人は5分で読めるのか。
答え:「視読」という、内声化しない読み方を身につけているからです。
富山大学の研究で証明されているように、内声化を除去するだけで読書速度は60%上昇します。つまり、通常の読書速度(200〜400文字/分)が300文字/分なら、視読なら480文字/分になるのです。
さらに、京都大学の2024年7月発表の研究では、速読者は視野が広がり「1目で見える文字量が一般の10倍」だと報告されています。つまり、読むスピードだけでなく、一度に目に入る情報量そのものが増えるのです。
このスケジュールが「短時間で合格」を実現できるのは、この「速読という基礎体力」があるからこそなのです。
あなたも「このスケジュール」を実装できるか
「でも、自分には朝5時45分に起きるのは無理」「昼休みに勉強なんて職場でできない」など、いろいろな「無理」があるかもしれません。
正直に言います。このスケジュールは「一例」です。あなたの生活は、この人と違います。仕事の時間も違えば、家族構成も、通勤時間も違う。
でも、重要な「原則」は転用できます:
- 1時間のまとまった時間を作らず、細切れ時間を使う(朝15分、昼5分、夜30分、など)
- 同じ内容を何度も読むのではなく、見たら次に進み、昼に思い出し、夜に使う(「思い出す回数」を増やす)
- 速読で「読む時間」を圧縮する(内声化をなくし、視読を身につける)
- 家族時間を「勉強の敵」にせず、「家族プロジェクト」として巻き込む
このうち、最も重要なのは「速読」です。
速読がなければ、朝10ページを読むのに15分かかり、細切れ時間戦略そのものが成立しません。
でも、安心してください。速読は特殊な才能ではありません。誰もがレストランのメニューを見るとき・映画の字幕を読むとき「内声化なしで理解している」。その既存能力を、テキストや本に応用するだけなのです。
受講生の96%が「1冊10分で読んでアウトプット」に成功しているのは、速読が「特殊能力」ではなく「訓練可能な基礎スキル」だからです。
最後に:働きながら合格する人の共通点
社労士試験に働きながら合格する人たちに、共通点があります。
それは「完璧を目指さない」ということです。
テキストを一字一句読み、すべて覚えてから先に進もうとする人は、途中で疲弊します。一方、合格者たちは「まず全体像を掴む→繰り返す中で細かさを足す」という戦略を取っています。
そして、その「全体像を短時間で掴む」ツールが「速読」なのです。
忙しいあなただからこそ、テキストを読む「スピード」を上げることが、最短で合格に近づく道です。
あなたが「要領が悪い」わけではなく、勉強設計が間違っていただけ。
このスケジュールを参考に、自分の生活に合った「細切れ学習×速読」を組み立ててみてください。
応援しています。一歩踏み出しましょう。

